シスコ決算で株価15%急騰、AIインフラ受注が前年比3倍に
シスコシステムズが第3四半期決算で売上・利益ともに市場予想を上回り、株価は時間外で15%急騰。AIインフラ向け受注が前年同期比3倍超に拡大し、通期受注見通しを50億ドルから90億ドルに引き上げた。
何が起きたか
ネットワーク機器大手のシスコシステムズ(CSCO)が5月13日(米国時間)に発表した2026会計年度第3四半期決算は、調整後EPS(1株あたり利益)1.06ドル(市場予想1.04ドル)、売上高158.4億ドル(同155.6億ドル)と、いずれも市場予想を上回りました。特にAIインフラ向け受注がハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)から19億ドルに達し、前年同期の6億ドルから3倍超に拡大。シスコ株は時間外で15%急騰しました。
市場の初動
決算発表を受け、シスコ株は5月14日の通常取引でも上昇基調が続き、AIインフラ関連株への買いが広がりました。ただし、翌15日は米長期金利の上昇(10年債4.55%)を背景にハイテク全体が反落。Nasdaqは-1.62%、S&P 500は-1.14%となり、シスコの好決算は単体での評価にとどまる展開となっています。
影響を受ける銘柄・セクター
プラス影響
- シスコシステムズ(CSCO): 通期AI関連売上見通しを30億ドルから40億ドルへ、AIインフラ受注見通しを50億ドルから90億ドルへ大幅引き上げ。
- AIインフラ関連(NVDA、AVGO、ANET): AI設備投資のマクロトレンドの強さを再確認させる材料となり、セクター全体にプラス。
- データセンター・通信インフラ: ハイパースケーラーの投資拡大は周辺ベンダー全般にメリット。
マイナス影響
- 競合ネットワーク機器(Juniper Networks JNPR、Arista Networks ANET): シスコの圧倒的な受注規模を見て、競争激化への警戒が出る可能性がある。
- シスコの一部事業: 同社は4,000人の人員削減を発表しており、構造改革の痛みも伴う展開。
米国市場への波及
シスコの好決算は「AIブームは依然として本物」というメッセージを市場に送りました。同時期にCerebras Systemsが IPO初日で68%急騰したことと合わせ、AI関連投資の勢いは2026年も衰えていないことが確認された格好です。一方で、決算翌日の市場下落が示すように、米長期金利4.55%という水準は成長株全般の重しになっており、「業績は良くても金利が逆風」という構図が続いています。
初心者向け解説:今回のポイント
「AIインフラ受注3倍」のスケール感
ハイパースケーラーとは、Amazon Web Services、Microsoft Azure、Google Cloud、Metaなど、巨大なデータセンターを運営する企業のことです。彼らがAI処理を行うためには大量のサーバーだけでなく、それらを高速でつなぐネットワーク機器も必要で、シスコはこの分野で世界トップシェアを持ちます。
「19億ドルの受注」は3ヶ月で約2,800億円の注文を獲得したという意味で、AI設備投資ブームがどれほどのスケールかを示しています。ただし、シスコは同時に4,000人の人員削減も発表しており、AI時代に対応するための「リストラと投資」を同時に進めている点も興味深いポイントです。
今後の注目ポイント
- シスコ通期決算(8月予定): AI受注見通し90億ドルが達成されるか。
- NVIDIA決算(5月下旬): AI需要トレンドの最重要指標。CSCOの好調がNVDAでも確認できるか。
- ハイパースケーラーの設備投資計画: GAFAMの2026年設備投資計画は引き続き上方修正される可能性が高い。
- シスコのSilicon One戦略: 自社開発チップでNvidia依存を減らす戦略がどこまで進むか。
このニュースで影響を受ける銘柄・業種
記事の内容から、AIが特に影響を受けると判断したものです。
📈 影響を受ける銘柄
決算で売上・利益が予想超え、AIインフラ受注は前年比3倍超に拡大。5月15日は+2.32%上昇と地合い悪の中でも底堅く推移
Arista NetworksもAIネットワーク需要の恩恵は続くが、5月15日のハイテク株全面安の影響で上値を抑えられた
5月15日は-4.42%下落。AIインフラ需要の追い風よりもトランプ・習会談の失望感によるハイテク売りが勝った
🏭 影響を受ける業種・セクター
AIインフラ向け受注急増が業界全体の成長を牽引
AI処理需要急増でデータセンター設備投資が一段と加速
AIインフラ整備の進展がハードウェア全体の需要を押し上げる
※ 上記はAIによる分析であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。実際の値動きは様々な要因で変動します。